オフザボール
今年はサッカーワールド杯イヤーですね。
という事で、唐突ですがサッカー用語の「オフザボール」という言葉を聞いたことはありますか?
私は生粋のサッカー小僧でしたので今日は日々の仕事を「オフザボール」に関連付けてお話したいと思います。
まずは「オフザボール」の用語の理解からです。
読んで字のごとくサッカーの試合中にボールに触れていない状態のこと。
どんなに名選手でも90分間の試合中にボールに触れている時間は2分程度と言われています。
残りの88分はボールに触れていない時間。つまりこの88分が「オフザボール」の状態。
ただ、ボールに触れていないからといって試合に関与していないわけではありません。
むしろこの「オフザボール」の状態が試合運びを上手に進めていくためにとても重要なのです。
自分がボールを受けやすい位置に動くことや、味方の選手がパスを出しやすいコースを創る動き。
味方の選手が走り組めるようにスペースを作る動き、相手を翻弄させるオトリになるような動き等々。
サッカーはシュートを打ってゴールし、そして相手に点を取られないように守り勝利することが目的の単純なスポーツです。
勝利という目的を目指すには「オフザボール」の状態をいかに有効に使うかにかかってきます。
私たちの仕事に置き換えるとボールに触れている時間が直接ご利用者様に訪問ケアをしている状態とするならば、
ご利用者様を訪問ケアしている以外の時間帯すべてが「オフザボール」の状態です。
1日の中で直接的に訪問看護サービスや訪問マッサージを提供している時間は大体3時間〜4時間程度。
勤務時間が8時間とすると、およそ半分以上は「オフザボール」の時間帯です。
ご利用者様の個別の介護目標や援助目標に沿って質の高いものになるかどうかは
「オフザボール」の状態がどれだけ有効に適切に使われているかということになりますね。
オフザボールで行なわれる仕事と言えば、
アセスメント、重要事項説明、契約、そのための資料準備、ケアに関わる物品や衛生材料の準備、
ケアに関するカンファレンス、スタッフ同士のコミュニケーション、医師やケアマネ、その他関係機関との連絡調整、
他のスタッフが対応した時にも困らないような記録、自転車の日常点検、雨具の用意、
効率的な移動の仕方、専門性向上のための勉強、息抜き・気晴らし(これ大事!)etc
そして、現場スタッフを支える事務スタッフの方々のサポートも立派な仕事。
1回の訪問30分、40分、60分をより質の高い内容にして、ご利用者様の方々にご満足いただき、
さらにその先に感動を届けるためにオフザボール時間を充実していくことに大きな意味が存在しています。
余談ですが、私が営業マン新入社員の頃、先輩上司に「仕事は段取り8分」とよく言われてました。
商談は下準備が完璧にできていれば、仕事の8割は終わったようなものだと。
長年の社会人経験で少しわかってきたような気がします。
株式会社 ボンズシップ | 2022.05.13 9:13