「チャンスはピンチの顔してやってくる！」
これは私の言葉ではありません。
以前に受講した研修で尊敬する講師の先生が教えてくれました。

今まさにコロナショックというピンチであらゆる業種の企業が生き残りをかけて必死に奮闘しています。
働く社員の不安は相当なものだと思いますが、毎日毎日売上が減少し、出口の見えないトンネルをさまよっている会社を経営する経営トップの危機感は、さらに想像を絶するものだと思います。

そんな中でアパレル大手のレナウンの経営破綻。
百貨店テナント以外の販路が見いだせずに経営が悪化する中で、追い打ちをかけられるようにコロナというピンチを乗り越えられなかったことは決して他人事には考えられません。

私たち医療介護事業者は飲食、アパレル、観光、その他のサービス業とは異なり、売上の多くは介護保険や医療保険によって構成されています。
自由主義経済、資本主義経済の日本の中に「社会保障制度」という人工的に作られたマーケット内で仕事をしており、その社会保険制度に守られている業種です。
言い換えれば、社会保険制度に依存している業種です。

何が起こるか予測が困難な時代で、安泰と思っていた社会保険制度も未来永劫これからも今と同じように存続し続けることはできるのか。
社会保険制度が急激には変わらなくとも、まずは今までの常識を疑う事、危機感を持つ事からはじめよう。

医療介護事業者も与えられたマーケットで生きるだけでなく、時代の流れを予測して、先手で次の一手を打てなければいけない時期がすぐそこに来ていることを知らせてくれているのだと思います。。
未来も明るく幸せな社会であり続けるために、今回のコロナウイルスにそんなメッセージを突き付けられているような気がします。

今回の世界経済を揺るがすほどの現象は最大のピンチ。

「チャンスはピンチの顔してやってくる！」

決して暗い話をしたいわけではなく、こんな時こそ一枚岩になって全産業で日本経済を回復させていきたいものです。
AIやIT化の促進は効率化や利便性を高めてくれる有効なツールであることが、今回あらためて実感することができました。
しかし、それを使いこなすのは生身の人間です。
ピンチの顔してやってきたチャンスをものにできるかどうかは人の成長にも左右されます。
スタッフの成長を信じて、一人ひとりの可能性に期待したいと思います。